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『パラララララ!!!』
「うわ~~~~~!!」
三人が岩場に伏せた。
『バババババ!!!』
伏せいる岩が凄い音で少しずつ砕ける。
銃の破壊力はひとたまりもなく、全部砕けてしまうのも時間の問題のよぅに思えた。
三人が窮地から突破口を見出そうと頭をもたげる度に、的確に狙い撃ってくるため、その場から動くことができない。
さらに仲井は獲物を狙って追い詰めていく猟師のように、冷酷な表情で岩場を進み、三人の隠れている岩場の影のすぐ下まで迫っていた。
「なんで!?なんで俺らを狙うんだ!!」
悟はワナワナと怒りを込めて言った。
「もしかしたら…あの甲板で俺らが見ていたことは…全部逆だったんだ。」
甲斐は何かに悟り、恐怖で目を丸くした。
「俺らはてっきり、甲板であの乗っとり野郎が銃で乱射したと思ってた!奴に銃で殺されかけたと思ってた!でもなんで、その男じゃなくて、仲井が銃を持っていると思う?甲板のときから全てが逆だったんだ!」
「そんじゃ、甲板でぶっぱなしてたのは仲井で、俺らを殺そうとしたのも仲井。俺らはその目撃者なのか!!だから俺らを狙うのか!」
悟はヒステリックに叫んだ。
甲斐と悟は恐怖で混乱していたが、勝也は冷静に仲井の銃撃の合間を計っていた。
勝也の手には、二つの石が握られていた。
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