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「掴まれ!!」
甲斐が悟に手を差し出し、悟も甲斐の手をしっかりにぎった。
「ファイト~~~~~!!!」
甲斐は叫んだ。
「い!いっぱぁ~~~つ!」
悟はおどおど答えた。
甲斐はイッキに引き上げた。
『ジュババババ!!』
「わぁ~~~!!」
間に合った。コンビはヘナヘナと座りこんだ。
「あぁ~ションベンちびるかと思った。なにがファイトだょ!」
なかば笑いながら言った。
「はは…誰も死なせないぞ…」
甲斐は悟に力強く言った。
「さぁ、奴が追い掛けてくるぞ!逃げよう!」
「でも勝也さん、どこに逃げるんですか?アジトに戻ったら、兄貴があぶなぃですょ。」
「じゃぁ、二手に分かれるぞ。」
「あ…」
悟が何かに気づいた。
「どうしたんだ?」
勝也は言った。
「今さっきコケたせいで、足がどうかしちまった。走れない…」
「では私が悟君をおぶって逃げよう!甲斐君はアジトへ逃げるんだ。」
「分かりました!」
甲斐はさっそうと駆け出した。
「ついてねぇ~…追い掛けられるのかょ…」
悟はため息をついた。
「大丈夫!君たちは私が守る!絶対に死なせはしない!」
勝也は悟を背負い、駆け出した。
ようやく仲井も崖を登リ終えた。「俺の名誉を汚すものは…皆殺し…」
ぶつぶつ言いながら三人を追い掛け始めた!
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