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三人は再び森へ飛込んだ。小道をかけだした。まだ夜は明けないようだ。夜が明けたら、今度は野人が巡回してしまう。タイムリミットは決まっていた。
甲斐はアジトへ
勝也と悟は仲居をアジトから遠ざけるように走った。
勝也におぶわれている悟は、後ろを恐る恐る見た。
白い服がチラチラと森の木の隙間から見えた。仲居が追い掛けて来ている。
小道が二手に分かれている。
「甲斐くんそこは右へ曲がるんだ。」
後ろから勝也が呼び掛けた。
「オッケイです!」
甲斐は左へ曲がって行ってしまった。
「おーい!!またかよ!!」
悟はヒステリックに叫んだ。強盗を追い掛けたときを思い出した。
「くっ!そっちはあの洞穴につながるぞ」
勝也は進路変更はできないのでそのまま右へ曲がった。
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