957人が本棚に入れています
本棚に追加
/141ページ
「そうかもしれない。でも、加藤さんもかわいそうじゃん。体が動くのに、ボクサーを諦めたんだよ」
と僕は言い返した。
「甘いよ。夢を仕方なく諦めた人なんていっぱいいる。でも、みんな必死に頑張ってる。
二ノ宮君がお金を出したら、よけい駄目男になるよ」
そこまで言わなくても。僕もイライラしてきた。
「なんだよ。僕のお金なんだから、どう使おうといいだろう。なんでそんなに加藤さんの事、目の仇にするんだよ。案外、気があったりして」
最初のコメントを投稿しよう!