第十八章

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「そうかもしれない。でも、加藤さんもかわいそうじゃん。体が動くのに、ボクサーを諦めたんだよ」 と僕は言い返した。 「甘いよ。夢を仕方なく諦めた人なんていっぱいいる。でも、みんな必死に頑張ってる。  二ノ宮君がお金を出したら、よけい駄目男になるよ」 そこまで言わなくても。僕もイライラしてきた。 「なんだよ。僕のお金なんだから、どう使おうといいだろう。なんでそんなに加藤さんの事、目の仇にするんだよ。案外、気があったりして」
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