第ニ章

7/13
前へ
/141ページ
次へ
  天井の四隅と真ん中に、可動式のカメラがついていた。  僕の右隣には、着物姿の中年女性が座った。大きなイヤリングと指輪、腕輪をしている。 「こんにちはー。始めまして、よろしゅう頼みます」と着物の女性は関西弁で挨拶をした。僕も挨拶をする。 僕から時計回りに、女子高生。 その隣が、髪の長い、きれいな女性。 メガネをかけた、三十過ぎくらいの男。 金髪の若者。 頭の少しはげた、おじさん。 関西弁の派手なおばさん。 そして僕で一回りする。 計、七人が座った。 皆、お互い隣同士で挨拶を交わしていた。
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!

957人が本棚に入れています
本棚に追加