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『私、ミルクティーはミルクティーでもホットじやなきゃ嫌なんだ。』
つい最近ぽろっとこぼした言葉。
夏にホットを飲むという行為は色々な意味で厳しい。
それを配慮した透の行動に、思わず頬が熱くなった。ミルクティーを飲むようになったのも透が関連するのだが、透は知らないだろう。
「顔赤いよ? …温度下げた方が良いかな。」
思い出し笑いならぬ『思い出し赤面』していた千早は、透に覗き込まれ狼狽した。
「だ、だいじょっ痛っ?!!」
舌に走った痛みに口に手をやる。
狼狽の余り舌を噛んでしまったのだ。
『情けない…っ!!』
恥ずかしさで泣ける。
すでに痛みで涙目だが。
千早は口に手をやったまま、透に大丈夫だと伝えようと顔を上げた。
そして硬直した。
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