「彼」

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ぼんっとすかさず千早の顔が赤くなる。 ああ、もう何なんだっ!!この人は!! 何にもないように、 まるで水を飲むように自然にそんな事を言う。 透の言葉ひとつが、千早にとっては爆弾のようなものなのに。 「べ…つに。 かわいくない。」 やっと口を開いたというのに、やっぱりそんな事を言い返す。 いや、実際に千早より可愛い女の子などたくさんいる。 少しだけ、気持ちが沈んだ。
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