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そう言うと、麻里は親に電話をかけた。
話している内容は麻里の会話を聞いていると大体想像がつく。
多分、麻里の親がうちに泊まりに来なさいといった感じだろう。
今度、行く時は有休使って月曜日は休みにしないとな。
それは間違いなく泊まれと言われるに決まっているからだと思っていた。
電話を終えた、麻里の最初の一言は
「今度の日曜に来る時は泊まりなさいだって。
しかも、透吾の好きなメーカーのビールも用意しとくって」
予感的中だ。
しかも、間違いなく泊まる事になってるなこれは。
「うん。聞いてたら、何となく分かってた。
有休が残ってるから、月曜休みにして泊まりに行くよ」
「ごめんね。何か、泊まる方向になってるみたいで」
「別に平気。というか、久々に麻里の部屋で寝れるしね!」
「え!私の部屋で寝るつもりなの?
リビングの隣の和室じゃなくて?」
「まさか!久々に行くんだから、麻里の部屋を漁るから」
「やば~~。だったら、キレイにしておかないと」
「そうだよ。散らかってたら、笑うよ」
「笑われないようにキレイにしておきます」
泊まる事がほとんどなかった俺は久々に麻里の家に泊まる事に内心楽しみにしていた。でも、麻里のお父さんと酒を飲んで酔っ払いになるのも覚悟しておかないとな。
お父さん、けっこう飲むから俺が先に酔い潰れるな。
そんな事を思いながら、麻里と話しをしているともう家に着いた。
「麻里~。この荷物どうする?
今度、家に届けようか?それとも、うちに置いておく?」
「う~ん。透吾んとこに置いておく~」
「了解!」
麻里の荷物を抱え、部屋に入る。
荷物は俺のタンスの横に置いた。
麻里は先にシャワーを借りると言って、さっさとバスルームに入っていった。
俺は麻里が出る間、ソファーに座り、ミルクティーを飲む。
ちょっと熱っぽいかなと思ったりもしたが、あまり気にせずに麻里の後にシャワーを浴びた。
この日はまったりせずにすぐに寝てしまった。
麻里が隣にいる幸せを感じながら・・・
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