ありふれた日常

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俺の名前は 『鈴木 透吾』26才。 6年付き合っている彼女がいる俺は東京の国分寺という所で一人暮らしをしている。一般企業に入社して、ごく普通に毎朝の通勤ラッシュ・夕方の帰宅ラッシュの中で人に飲まれ、上司に気を遣い働き、朝まで酒のお供をして、残業もする。 そんな、普通の会社員だ。 休みの日は彼女と出掛け、買い物をしたり、映画を見たり、ドライブをしたり、そんな毎日を過ごしていた。 もちろん、俺は今の生活に満足している。 というよりはそれが当たり前だと思っていた。 4月。 いつもの様に朝、起きると今日は少し違った。 体がダルい・・・・・ ちょっと風邪気味なのかも。 健康に気を遣ってるという訳ではないが、それなりに気にしているつもりだった。 ここ最近、体調を崩す事が多かった俺はまたいつものように市販の風邪薬と健康ドリンクを飲み、家を出た。 この季節は花粉症でマスクを付けているサラリーマン、OL等の人達で溢れている。 俺は今まで花粉症になった事はないが風邪予防の為にマスクを付ける事が多くなったから、周りから見たら俺も花粉症の一人なんだろうと思うと少し、笑えた。 それから、一週間程経ったある休みの日。 彼女がうちに遊びに来ていた。 彼女の名前は 『中原 麻里』 同い年で携帯ショップで販売の仕事をしている。出会いは大学時代だった。 共通の友人がいた俺と麻里はその友人との飲み会で知り合って、すぐに恋に落ちた。 というよりはお互いが一目惚れのような感じだった。 第一印象から会話のやり取りまで全部が良かった。 ノロケだけど運命があるならこーいう出逢いを運命と言うんだろう。 今は一緒にいるのが当たり前で結婚は考えているけど、中々タイミングがなくて、何となく時間だけが過ぎていた。 タイミングがないと言うと聞こえはいいが実際は長く付き合うとこのままでもいいかなと思ってしまう俺がいるのも確かだ。 でも、お互いが離れる事はないと信じているから、今のまま付き合っているのかも知れない。 5年経っても、『好き』・『愛してる』は伝えている。 新鮮ではないけど、倦怠期でもない。そんな感じだ。 「ねぇ~?まだ調子悪いの?」
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