第1章 バイオリン少女とテニス部レギュラー

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すると、山木はいつもみたいに面白そうに調子に乗り始めた。 山木は顎に手を添え、目線は横目で 「たいした用じゃないんやけど、ただ小塚は麻羽ちゃんに会いたかっ―」 「何ソレ、埋めんで」 小塚が遮るようにツッコんだ。 「何ゆうてんの! 人をそない簡単に埋めれるわけないやろ 罪やで! 犯罪! 殺人罪で逮捕してやる」 ビシッと山木が小塚を指差した。 すると、小塚は山木を可哀相なものでも見るような眼で、しかも声のトーンもより低く言った。 「阿房、その気になれば……なぁ?山木」 黒いオーラが小塚を包む。 山木は麻羽の背後にまわり、麻羽に助けを頼んだ。 「麻羽ちゃーん、小塚が虐めるー! ほら小塚、麻羽ちゃんも困ってるやん」 小塚は、原因…お前や、と言おうとしたが先に麻羽が口を開いた。
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