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第1章 バイオリン少女とテニス部レギュラー
雲一つない青空。
やたら五月蝿い教室。
此処はごく普通に通える中学校。
校舎も古いとはいえないし綺麗だとも思えない。
本当にごく普通の中学校なのだ。
ある教室で一人の女の子が帰る支度をしていた。他の生徒らは、部活に行く準備をしていた。
教室の隅の方に固まって恋話や芸能人の話をしている生徒達もいた。が、帰る支度をしていた女の子は一人。
その女の子は髪が長く二つ結びにしている。少しカールが掛かった黒髪。背も思うほど小さくない。
その子が一人で向かう場所。
階段をタッタと降り、外へ出た。テニスコートへ。
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