第1章 バイオリン少女とテニス部レギュラー

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「麻羽ちゃんやん、また小塚? 呼んだろかっ」 麻羽という少女がテニスコートに来ると、背の高い男子生徒に話しかけられる。 「あ、山木先輩 いえ、忙しいならいいんです」 山木は大丈夫大丈夫、と言い小塚を呼ぶ。 しかもフェンス越しに。 少したってから、一人青年が、麻羽と山木の所へ来た。 すると山木はニヤッと笑みを浮かべ麻羽を引き寄せる。相手に見せ付けるような感じで。 「…もう少しはよぉ来んと、小塚の愛しの麻は―痛テッ!!」 「…誰のって? もう一回ゆうてみ」 黒いオーラがその声の主を包む。 「すんませんねー小塚君」 完璧の棒読みをした山木。冗談やって、と言い直しながら相手のオーラを気にする。
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