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少し早めの夕食を取りながら、これからのことを考える。
両親は仕事に忙しく家に帰ってくることはない。兄弟もいない。ほとんど一人暮らしの生活がここ2年ほど続いていた。
幸いにも彼と暮らすことに反対するものはいなかったが、問題は自分が高校生であることだ。今はちょうど高校3年目の春休みだが、これが終われば学校に行かなくてはならない。どんなに早く帰ってきても3時は過ぎる。一日の大半は学校だ。
その間、つなよしはどうする…?
保育所にも、幼稚園にも行かせることは出来ない。かと言って一緒に学校へ行くことも、家に置き去りにするのも危険だ。
「……はぁ…、」
困って頭を抱えていると、それを伺うように、つなよしはコーヒーを薦めてくれた。素直に啜ると、それはすっかり冷めきって、味気無かった。
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