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「ガキがぁぁぁ!!!舐めたこと言ってんじゃねぇぞこらぁぁぁ!!」
声のした方を見るとスキンヘッドのいかにも柄が悪い顔で激昂している二十代後半くらいの男がいた。
そして、ヒューイより少し上くらいの大人びた顔をしている浴衣を着た少年、そしてショートカットにした髪の大きめの目をした美人より可愛い感じである、ヒューイと同じ年の頃くらいの泣いている少女がいた。
「うぅ……ひっく……ごめんな…ざぁい!!……あぅぅ」
「うるせぇ!このクソガキがぁぁぁ!!」
スキンヘッドの男は少女の謝罪の声も聞く耳持たないのか少女に向かって殴りかかる。
少女は顔を殴られ吹き飛び地面を転がった。
「やめろぉぉぉ!!」
少年は男のあまりに酷い仕打ちに思わず叫びながら男の足にしがみつく。
男はそのまま少年を殴り飛ばし、地面を転がり泥だらけになった少年を蹴り続ける。
「くっ……やめっ!もうやめろよぉぉ!!」
少年は傷付きながらも懸命に訴える、しかし周りの人は男に関わりたくないのか助けようとしない。
少年の訴えも男には届かなかったようで、構わず再び少年に殴りかかる。
男の拳が少年の顔に当たる……まさに直前、男の拳に何か棒状の物が皮膚をえぐるように突き刺さり手が止まった。
「痛てぇぇ!?なんだこりゃ手に刺さってやがる!」
「綿菓子の棒をかじって先だけ尖らして投げたんだけど?」
男の叫びに答え、誰かの声が聞こえた。
その冷静な言いようにキレたのか、顔が真っ赤になり男はさらに激昂し怒鳴る。
「誰だ!?」
男が声のした方に視線を向けると、徐々に人だかりが割れ一人の少年が腕を組んでその場を動かないでいた。
「あん?ひょっとこ?」
少年はなぜかひょっとこのお面を被っている為顔が判別できない。
身長と体格からしてまだ少年であると判断できる。
ひょっとこは腕を組んだまま踏ん反り返り、男に向かって偉そうに宣う。
「ふっ……俺の事はお祭り男爵とでも呼んでくれ」
もちろん我らがヒューイである。
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