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「そう!」 話が弾み、だんだん男子も女子も集まってきた。 「里紗鼻歌上手いね!!」 友達が言った。 「今度みんなでカラオケ行かね!?」 男子の提案。 あたしはなるべく矢田を 不安にさせたくないから話にあまり入らなかった …………のに。 ――――――――――― いつもあたしは矢田が部活が 終わるのを待ってる。 グラウンドには 無邪気にボールを 追いかける矢田が居る。 あたしは子供っぽい矢田が大好きだ。 ――――――――――― 「待ったぁ?」 息を切らせた矢田が言う。 「まぁね。」 矢田はニコッと笑って あたしの手を握った。 「矢田君、バイバイ」 マネージャーが言う。 「さようならぁ」 ニコニコしながら 矢田が手を振る。 「そーいえば!」 「ん?」 「なんで今日アイツ等と楽しそうに喋ってたの!?」 「…矢田が デレデレしてたから」 矢田は怒った。 「そんなんしてない!里紗の思い込みでしょッ!!!!」 あたしはキレた。 「はぁっ!?デレデレしてんじゃんッ!!」 「いつぅ!?」 「さっき!!」 「なんだよッ!先輩にあいさつしちゃだめなのかよ」
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