第二章:キミノウタゴエ

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「・・・なに?」 「・・・また、明日も・・・ここで歌っているか?」 素直に思った。 また・・・彼女に会いたい。 また・・・歌声を聞きたいと。 「・・・明日はいないけど・・・明後日ならいるよ」 「また・・・来てもいいか?」 「・・・勝手にすれば?」 あ、顔がすこし赤い。 照れてる? 「・・・なに?その目は」「いや、なんでも」 やべ、俺にやけてた? 「また聞きにくるわ・・・お前の歌」 「・・・今度はシラフで来てよね・・・酔っぱらい」 くすっとあいりは笑う。 きつめの顔立ちが柔和になる。 不覚にも・・・ときめいてしまった。 まだ17歳のガキに。
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