第一章:サクラチル

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「・・・ちょっと・・・」女の子の声がする・・・遠くから・・・。 「ちょっと・・・あんた・・・」 ほっといてくれよ・・・俺なんて。 「・・・邪魔」 ゲシッ。 突然、けとばされた。 「・・・って」 思わず顔をあげて声の主を睨む。 「お兄さん、ここは私の場所なの、酔っぱらってるならどこかにきえてくれる?」 ショートカットがにあうきつめの顔立ち。 ダボダボのジャージ姿・・・声とちがってまるで男子高校生のようだ。 「・・・だからって蹴るか普通・・・」 「だって邪魔だから」 ・・・性格わるいなぁ・・・。 ・・・でも、よくみると・・・結構可愛いかも・・・じゃなくて・・・。 「・・・邪魔とはなにか邪魔とは」 「だから、ここは私の場所なの、だからお兄さんって邪魔なのよ」 「・・・ここはお前の所有地か」 「ちがうけど・・・」 あ、困ってる。おもしれー。 「・・・とにかく、邪魔ったら邪魔!!」 ゲシッ また蹴った。 「っ~」 「ふんっ」
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