いう♪

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YOUの部・1 マリオとカヤ、二人が穐山家を訪れたその翌日。 三人はキャンパス内の一室で、真ん中の丸いテーブルを囲みながら、事件について話し合っていた。 「マリオ君は、どう思う?」 カヤが右向かいの位置のマリオに尋ねる。話題はもちろん、穐山薫から聞いた話しについてであった。 「明らかにおかしいな。ミナ、君はどうだ?」 ミナは今朝その話しを聞かされたばかりだったが、『睡眠堕波』により、矛盾を見つけていた。 だから 「…おかしい」 と小声で答える。 「そうだよね。う~ん、とすると、どうなんだろ?」 「自分でも考えた方がいい」 「何それ~!なんかもう真相に辿り着いたのにもったいぶって答えを言わない探偵みたいだよ」 「それは間違いではないな。何故なら俺はもう九分九厘真相を把握しているからな。ミナは…」 コクリ、と頷く 「というわけだ。頑張ってくれ」 「う~…」 頭を抱えて考え込むカヤを見兼ねてか、ミナが口を開く 「確証があるのが、不自然…。なら何故その確証を得ることができたか、その事を考えれば、自然とピースはハマっていく…」 彼女はヒントと思って言ったのだろうが、カヤは逆に頭がこんがらがっただけだった 「確証って?」 「誘拐のだ」 「あ!ああ、うん。これなら、自然かも」 「言ってみろ」 「では…」 コホン 「まずおかしいのは、猫が不注意で外に出たのにもかかわらず、穐山さんが『連れ去られた』と言ったから。だよね?」 「そう、その通りだ。逃げ出した猫の後を追ったら、猫が連れ去られる現場を見た、というのは明らかにおかしい」 「偶然だもんね。そこで、何故穐山さんは警察に届なかったのか、が問題になってくる。それは、警察に届けられないような理由があるから。 そして今までの話しを総合させると、『脅迫されてる』が答えかな、って思ったんだけど…」 「多分当たりだ。俺もそう考えている。脅迫されたなら、犯行現場を見ていなくても連れ去られた事がわかるし、警察にもいけないからな」 「じゃあ…」 「…殴り込み」 笑いが弾ける 「はは、笑ってばかりもいられないな。行くか、殴り込みに」
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