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「「おはよう。」」
先に席についた俺と兄貴が戒に声をかける。
びくつきながら、
「…おはよう。」
と返してきた。
戒がこの家に来てまだ、日が浅い。
3日くらいだな。
香代子さんが親父と結婚したっていうのを知ったのが、一昨日。
んで、そっこう二人はハネムーン。
んで、家はその日競売にかけられてるわと怒涛(どとう)の様な日が過ぎ去り、昨日きちんと越してきたんだ。
当初は一人暮らしをすると言っていたが、俺と兄貴の強引な説得(戒の暮らしていた家を俺達は買ったんでそこでゆさぶりをかけた。こなけりゃ、家をなくすぞって。)で荷物をまとめて一緒に暮らし始めた。
今までと違うせいか戸惑っていて当たり前だ。
席に座り、今日の朝御飯のフレンチトーストにかじりつく戒。
一生懸命すぎる。
ってか食べててホントに幸せって顔してるからこっちまで幸せになっちまう。
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