帰り道

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かなり激しく雨が降っている。 突然の雨で傘を持っていない人で駅は人が溢れていた。 駅前のタクシー乗り場は人の列が長く繋がっている。 携帯電話で家に連絡をとっている人、迎えが来るのを待ってる人、迎えが来て帰っていく人…さまざまな人がいる。 恭介もその中の一人だった。 家には家族の誰かはいるはずだ。 でも、電話をしても誰も迎えに来てくれるはずが無い。 タクシーの列に並ぶのも面倒だし、近くでビニール傘を買う気も起こらない。 恭介は降りしきる雨の中を歩きだした。
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