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エリオットは、いつか
ジェニファーを食事にでも
誘いたいと思っているのだが
彼女が仕事を終えて店を
出る頃、エリオットはまだ
カジノで仕事をしている。
なかなか都合がつけられず、
こうして此処で毎日の様に
話すことで印象づけるのが
彼の精一杯だった。
50分程度の彼にとっては
これが唯一の憩の時間だ。
しかし、たった2品の
オーダーであまり長居を
すると、店の店主の表情が
忽ち不機嫌になる。
そう、彼がジェニファーに
気がある事を見抜かれて
いるのだ。
エリオットにとって店主は
煙たい存在だった。
今日だって用も無いのに
ジェニファーの前を
遮る様にわざわざ通る‥
さて、そろそろ退散する
としよう。
名残惜しいが、食事を済ませ、
ジェニファーの店を出ると
まだ仕事場のカジノに向かう
には今日は3時間も早い。
全ては今朝の
あの電話のせいだ!
仕方なく時間を埋める為に
エリオットはその先にある
ブックストアーに立ち
寄った。
こじんまりとした店内に
並べられた新刊の推理小説の
一冊を購入し、そのまま
近くの公園へと足を運ぶ‥
.
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