ゴトとの出会い

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お互い軽く挨拶を交わし、私が働いているホールの話になった。 あの機種は出ていないとか、あのイベントはどうだとか。 本題であるはずの仕事の話に入らないので少し苛立ち始めた私に気付いたのか、ボスのオッサンが話を切り出してきた。 オッサン「ゴトしない?」 私「はっ?」 オッサン「いや、だからゴトだよ。台にロムとかつけるやつ。」 私「そんなの無理ですよ」 オッサン「大丈夫だって。簡単に取り付けできるやつ持ってくるから。」 私「他の店員とかいるしカメラまわってるから無理ですって。」 オッサン「店休日にホール入れないの?」 私「入れないですよ。」 何てやり取りをした後にオッサンは考え込みだした。 私はホールでもある程度の事は任されていたし、他に年輩の主任がいたが、若手の中では主任並の扱いと待遇はなされていた。 とはいえ、限界はある。 ホールの鍵は店長と社長しか持っていなかったし、店内で一人になることは絶対にないのだ。 私は「やっぱり無理みたいなんで帰ります。」 オッサン「わかった、それなら取り付けてほしい品物をいくつか持ってくるから少し待ってくれないか?見るだけでもかまわねぇから。」 私「わかりました。」 そういって私はその場を後にしたんですが、若干気にはなっていた。 どんな品物をつけるのか? いくら位の報酬があるのか? ばれたりしないのか? 色んな疑問が浮かんでは、私なりの想像をふくらませてその日は帰りました。
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