∮第1話∮

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ここは、ただでさえ細い路地の、更に細い路地の一角のマンション。 ここに、1人の若い男が住んでいる。 その男の名前を、知らない者はいない。 なんてったって、その男は…、 「よぉ。兄チャン…。ちぃと顔貸しな。」 「いいゼ。どこまで?そこら辺?」 「まあ、来な。」 話題は変わるけど、俺はちょっと追いかける。 あいつがちょっと心配だからだ。 「ここら辺でいいか。」 「…う~ん…。辺鄙(ヘンピ)なトコだねぇ。」 「しゃあねーだろ。オメェを叩き潰すには、打って付けの場所なんだからヨォ…。」 「…。」 「俺様の女を寝取るなんて、オメェ物好きだよなぁ!エエ加減返(ケ)ェしやがれっ!!」 「はいはい…。またコレね…。もう飽きたよ…。」
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