午後8時 第2東京方面

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瞬間、私の中で何かが壊れた 「わ……私の……」 「私の?」 首を傾げる彼、その顔も可愛い……。嗚呼……駄目だもう止らない 「私の……こ、婚約者になるのだ! 拒否権は認めない!」 「……え?」 言った……感情に流されて言ってやってしまった。流石に私でも判る、つい数分前に惚れた男に突然告白など、非常識にもほどがある 「え、あ。今のはつまりだな……勢いって言うか若気の至りと言うか……そ、それより返答は!」 もはやお礼うんぬんより告白の返事のほうが重要だった。拒否は認めないと言ったばかりだが 「こんやく? 何それ? ……いいよ。よくわかんないけど」 「ほ……本当か?」 まさかのOKに少しばかり驚く、しかし婚約の意味も知らないとは…… 「嘘なんてつかないよ、可愛いし、いつも威張ってるけど、なんだかんだ言って良い奴だしさ」 そういいほとんどの女性のハートを一撃粉砕するであろう威力を持つスマイルを私に見せる
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