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「久しぶりに来たな……」
数週間前、東京廻り来た喫茶店に来ている。この間来た際にはは気がつかなかったが、この喫茶店の名前はそのまんま「とある喫茶店」らしい。ネーミングセンスがあるのかないのか、判断しにくい名前だ
ちなみに、ここは学校とは反対方向にあるため、あれ以来ここに来ることはなかった。来る必要も無かったが
今日はある人物からの手紙(ドアに張り付けてあった)に呼び出され、アパートから数時間かけて歩いて来たのだった
からんころんっと、ドアに付けられた鈴を鳴らしながら入店、中は全体的に黒い格調で、カウンター席とは別にボックス席が数個配置されている
――と店員を発見、手紙には声を掛ければ解ると書いてあったが
「あの……」
「予約されていた方ですね……席にご案内致します」
どこか冷たく見える眼鏡をかけた若い女性店員は無表情でそれだけ言って歩きだす
「……」
僕は特に何も言わずその後をついて行く、接客態度は微妙だな
そして不思議なことに、立地と時間帯のわりには、店の中には僕以外の客が誰もいない……否、一番奥の席に一人黒い帽子を深く被った男がいた
彼はこちらに気づくと手を振って、言った
「やぁ久しぶりだね、××××君」
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