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「ふ……慣れたさ」
少し気取ってみた。虚しいだけだった……ともかく、志度は怒らせると物理的な意味で面倒なので、奪われたハムとパンは諦めざるを得ない
そこに、この朝っぱらから大振りのナイフ(ドスみたいなの、もはや小刀)を、柄につけたストラップを持ってぷらぷらさせて
「哀れだねぇ~、寝坊なんてするから朝ご飯なくなっちゃったのね~」
「哀れとか言うくらいなら、その手で弄んでるパンを下さいよ……」
「ふふ、どうしようかしらね~」
そう言いながらおもむろにパンの耳をドスのような自称ナイフ(牛の頭を一発で落とせる代物)で削ぎ落としては、口紅で薄い赤にした口に運んでいるのは、短髪茶髪に超絶プロポーションを持つ女性、宇佐美 友だ
珍しい女性自衛官で(こんなところいないでモデルでもしてれば良いのに、というのが大多数の意見)掴み所のない不思議人格の持ち主である。一言で変態
例としては、不機嫌な宇佐美さんにちょっかいを出した自衛官が背中を見せた直後、方法は不明だが後ろ髪を綺麗に剃られてしまったと言う噂がある――とうの本人は
「どうかしらね~………年下の可愛い男の子が背中に隙を見せたら襲っちゃうけどね」
と、妙に妖艶な表情をしながら本件とはまったく関係ない爆弾発言をしたのはまた別の話。それから数日間、僕と志度の間で同盟関係が結ばれたのも別の話
この先輩を一言で表すと、変態である
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