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話が微妙に反れた
「うん、まぁそこまで言うなら食べる?」
一応は同情しているのか、先ほど耳を削ぎ落としていた耳がない、サンドイッチ用になってしまったパンを差し出してくれた
「どうもです。有り難く頂きます」
お礼をしてからその一枚を受け取る、そして
「……ついでにおかずもくれませんか?」
ねだってみる。上目使い&涙目、自分で言うのもなんだが、あざとい。が、これで志度に奪われた分を補充できるのなら安いものだ
しかし
「可愛いけど、私もお腹減っちゃうから嫌――夜のオカズなら、喜んで提供してあげるけど?」
ただ断るだけでなく、とんでもないことを口走る公務員だった。クビになってしまえ
「謹んでお断りします」
ちぇー、春は思春期の季節なのにー、とか良くわからないことを言い残して宇佐美さんも去って行った。刃渡り三十センチはあるナイフを回転させながら
「……いつも思うけど、あれって携帯許可下りてるのか?」
あの人は頭のネジの危ない奴が一本抜けているので、常識で考えてはいけないのかもしれなかった
ひとまず、貰った耳無しパンをもそもそ食べる(このキャンプにジャムなどと言う嗜好品は置いていない)。凄く、味気ないです
「朝からパッとしない食事になってしまった……」
心なしか気分も胃の中も虚しくなった。ふっと一息ついた矢先、隣の席に気配
「ん?」
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