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「相撃ち……かなぁ」
なんだか呆気ないと思うが、終わったらしい。なんというか……とんでもない相手だった。もうやり合いたくない。死ね、死んでしまう
「……オウェェ」
安心したのも束の間。猛烈な吐き気が到来、何か鉄臭い液体が口にこみあげて来た。我慢出来ず手を口元に当てると、指が真っ赤に染まっていた
「……うわグロっ」
慣れない吐血(慣れたくもないが)に嫌悪しつつ、シャ~イニング何とかフィンガ~ 呟きシートで適当に血を拭き取った。
「あれ……しまった血液って落ちにくいんだっけ……」
外――さっきまで敵だった機体の胴体部分が突然、吹き飛んだ
「……!」
一瞬、炎上し始めた機体に飛び出しそうになる。が、あの爆発の仕方ならパイロットは助からない――というか爆心地がコクピットなのだから即死だろう
「口封じか自爆か……どっちにせよ証拠湮滅か」
なんと言うか……後味が悪い、いくら殺傷許可が(きっと)あったにしろ。投降してくれれば殺しはしないし、死ねよりは豚箱にぶち込まれる方がマシだったはずだ。――そう思いたい
――そして問題が一つ
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