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ガシャン ウィィン
「……え?」
今、なんか動いたか? 鉄の音と何かの駆動音が聞こえたのだが……それも外から
「…………」
不意に、物凄く嫌な結論が頭に浮かぶ。何かの稼働音になんとも言えない恐怖心が生まれる――そして、恐る恐るモニターを見た瞬間、背筋が凍りついた。
「…………マジか」
倒れているJk-9の数メートル向こう――半壊したコンテナの中からもう二機のJk-9が起き上がったところが見えた
結論。強奪されたキルクルスは三機だった。……あの性能を持った機体がもう二機
「……ぁー」
そういえば、寝てたりしたから虚ろだが、強奪されたのは「三機」って言ってたっけ? 軍備増強し過ぎだろ
「……ヤバいヤバいヤバい」
Jk-9が武装ラックからナイフを引き抜き、こちらに悠々と近づいて来る
コクピットに滑り込み無理矢理AIに行動指示を出すがもう反応しない――迎え撃つどころか助けを呼ぶことも出来ない
「くっ……む……無念?」
機体を見下ろす無機の目、がら空きのコクピットを貫く為にナイフを高々と振り上げた姿が映る
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