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それは僕がテロリストとの戦闘で大怪我を負って始末書三昧の日々になる。ちょうど1ヶ月ほど前のこと
第2東京のど真ん中。首都にしては人通りが多くもなくそこそこ栄えた通り。高いビルの間にちんまりと建っている何の変哲もない今時風の喫茶店の前。僕はその頃からいつも一緒だった二人のチビに準大人二人組を加えた五人で、久々の休暇を浪費していた
「さぁ、楽しんで行きましょー!」
「おー!」
「「…………」」
「……ぉ~」
皆の三者一様の返事に、スポーティーな赤い半袖にジーンズといった正に私服な服装の宇佐美さんがぶーたれた
「なによ~。みんな乗りが悪いわねぇ。久々に小隊メンバーで遊びに来たって言うのに」
そりゃあ、久々の休暇なのに「二泊三日の東京廻りよ~」と言いながらグルカナイフを引き抜き「あっ反論ある人は出てきて~、耳から順にすっきりさせてあ・げ・る」と笑顔で脅迫され嫌々来たのだから、乗れる訳がない。こんなのでテンションが上がるのは
「イヤッフー!」
お子様(事実)の志度くらいしかいない。剛なんて額に青筋が立っている。加えて、常に周りを威嚇する目……いつ警察に包囲されても不思議ではない覇気を放っている。要は不機嫌なだけだが
「剛さん……一般人が脅えてます……抑えて下さい」
さっきまで無言だった心視が剛をなだめる。こいつがフォローにまわるなんて珍しい光景だ。だが、あまり効果がないようで、格闘ゲームの主人公みたいな顔面が緩むことはない
更に、テンションがMAXでKYと化しているらしい志度が
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