午前11時 沖縄方面

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キルクルス戦で負った怪我は完治し、大量の始末書を書かされた挙げ句、整備班に袋叩きにされてから一週間くらいたったある日のこと 部隊長部屋に呼び出され、最初は極々普通の任務を任されるものだと思っていた 「いま……なんと?」 僕は思わず聞き返した――横にいる志度と、珍しく心視も目を丸くしている 「なんだ聞いてなかったのか? いや、まぁ信じられないというのは重々承知しているが」 「いや……あの」 「……はぁ……やれやれ」 大掛かりな冗談だと思いたいが、他二人――志度と心視が冷汗をたらたら流している様子から察するにどうやら聞き間違いではないらしい。その事実に気付いた瞬間、背中が汗で濡れ始める、それくらい無理がある話だった そもそも、僕ら三人は訳有り少年少女の固まりで、自衛官を名乗ってはいるがその身は決して合法とは言えない。そんな自分達に突然与えれた長期任務が 「ではもう一度だけ言うぞ……現実を受け止めろ」 部隊長は一度深呼吸すると、一気に吐き出した 「お前達3人は明日から第2東京にある高校に編入させることになったちなみに言っておくが拒否権はまったくさっぱり断固としてないわかったかわかったな?! 返事は!」 「「「は、はい!」」」 まさか一般高校への編入とは 「わかったら早く支度をしろ、二十四時間以内だ。明日には向こうに飛んでもらうからな」 言って椅子ごとくるりとこちらに背を向けてしまった。異論は認めないと背中で語っていた。椅子の背もたれごと撃ち抜きたくなった 「……ぁー」 学校。ここに来てからというもの、一生通うことはないだろうと思っていた場所に、オマケまでつけて行くことになるとは 「ヨソウガイデース」 心視に叩かれた。痛い
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