午後1時 沖縄方面

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「ハーイ、笑顔笑顔♪」 「「「……」」」 笑うにも、慣れない写真撮影でどうも顔が引きつってしまい不自然になってしまう。そんな僕ら三人を見て困ったもんだと宇佐美さん 「もう……証明写真とるんだから、そんな顔しないでよ」 「いや確かにそうなんですけど……」 と、吃る僕らに剛が一言 「不自然な写真になると色々探られる要素になるかもしれん。しっかりやれよお前ら」 「剛さん……わかりました! 俺、頑張って笑いますっ!」 誰に探られるんだよ……そして志度も納得するな、そんな怪光線を出しそうな笑顔をするな浄化されてしまう 「っと、比野ちゃんの苦笑いゲェーット」「んあ?」 「面倒臭いからこれでいいかしらね? ま、いつも無表情だから良いわね。確定」 僕が何か言う前に高速印刷されたそれをファイルへとしまってしまった。口調から察するに面倒くさくなったようだ 「ま、いっか」 僕なんかより問題がある奴が横にいるし 「…………」 「ほぉら心視ちゃん笑ってー♪ 可愛いんだから比野ちゃんみたいに済ませる気はないからねー……だからおとなしく笑えや」 「……」むっすー 心視は……一生終わらないんじゃないか? だって笑う気ないんだものこいつ 「……選手交代だわ。比野ちゃん、後任せた」 「いや任せたって……仕方ない。ほれ心視。はい、ちーず」 「……」にこっ パシャッ ……こいつ実は宇佐美さんのこと嫌いなんじゃないだろうか。宇佐美さんは宇佐美さんで何やら一人で納得したようにうんうん頷いてるし
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