午前8時 第2東京方面

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沖縄から飛んで乗って歩いて計五時間。春日高等学校 偏差値、部活動共に普通で特に目立った点もな――ただ一つ変わっているのは、その真っ白い台形校舎が馬鹿でかいということだろうか、他の学校と言う物をあまり見たことがないのでよくわからないが、このご時世によくもまぁこんな校舎を建てたもんだ そんな初めて見る高等学校に対し志度と心視は 「「でっけぇ……」」 とただただ呻いていた。内面よりもその校舎に驚いている辺り、ズレを感じる 「まぁ、二人からしたら初めての学校生活って奴だもんね。初めて見た校舎の感想は?」 「「でけぇ……」」 「ああそうかい……」 ちなみに僕の最終学歴は小卒だったりする。一応、大学レベルの学習プログラムは部隊長の方針で入隊した時に三人で受けているから。勉学は積んでいるのだが どすんっ 「おおぅ?」 ちょっと考えに浸っていたら誰かにぶつかった……やばい、学校とかの前で人とぶつかるなんて嫌な予感しかしない 「いってぇー! 腕の骨折れたぞゴルァ!」 「金もってっんだろ? さっさと慰謝料払えよアァン?」 「くるぁっとと出せや」 嫌な予感が見事に的中――学校初日にカツアゲを受けるとは、数年間学校に行ってないとは言え、想定外だ。少なくとも僕はそうだ。横で「宇佐美さんが言ってたふらぐってこういうことだったのか……!」とか戦慄している二人は知らん
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