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「……ぁー」
まだ朝早く、回りに人はいない。まぁかつあげするには打って付けの状況だったりする
もしかしてかつあげをするためだけに早起きしたのだろうか? そこまでして現金を得ようとする魂胆が謎である
「なぁに黙りこくってんだよアァン?」
「恐くてちびっちまったのか」
「いいから金とそっちの嬢ちゃんの電話番号を渡せやゴルァ」
それより彼らの話し方は一々聞き取り難い。とりあえず心視が狙われていることはわかった。シバくぞコラ
「すいません今お金持ってないんです土下座でもなんでもするんで勘弁してください~」
「……めっちゃ腰低いねひー」
心視に若干蔑んだ目を向けられながらも、僕が数少ないプライドを投げ打ってできるだけ穏便に済ませようとしたそのとき
「……ウゼェ……」
目の前の不良なんかよりずっとヤバイことに気付いた。志度がキレかかってる。これはマズい。頭に血が上ったこいつはちょっと洒落にならないくらいヤバい
「志度落ち着け、あんまり常識外れな行動はするなって部隊長に言われてるだろ」
「うるせぇぶっ飛ばすぞ?」
小声で説得にかかるが……もう駄目だ。こうなった志度はもう止められない
やーん
「頼むからあんま目立たないでよ……殺さない程度になら暴れてもいいから」
そんなことを言ってしまう無力な僕は心の中で叫んだ
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