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幸い、回りに人がいなかったので変な騒ぎにはならなかった。実際問題があったら僕の責任になるわけだし
「あー、すっきりした」
と、そんな僕の葛藤もいざ知らず、スマイルを振り撒く妖怪白髪小僧――そりゃーあんな悪役プロレスラーも真っ青とばかりに暴れればすっきりするだろう
「……不安?」
「うん……」
ちなみにクラスは部隊長のはからいと言う名の陰謀によって三人とも同じクラスだ(年齢を気にしてはいけない)
※平均年齢15歳
とりあえず職員に合わないで不法侵入とか言われても困るので、ひとまず三人で職員室に向かおうと、まだ鍵が閉まっている様子の扉が並ぶ廊下を歩き始めた……が
何度か曲がり角を曲がったり階段を上り下りしているうちにあることに気がついた。そう、道がわからない
「志度……職員室どこだ?」
「俺に聞くなよ。というか解ってて歩いてるもんだと……パンフレットに地図とか載ってないのか?」
「……今頃、アパートの机の上で広げっぱなしの開きに……」
よく見てみると、一番最初に曲がった曲がり角の壁に同じ位置で傷が……というか戻ってきてしまったらしい。どうしよう?
それからしばらく適当に歩き続けてみたが、見た目通り校内は広く、さながら遭難したようになってきた。屋内でこんなことになるというのも情けない
「ちきしょー!」
志度が頭を抱えながら喚きだした。うるさいし、そんな大声を出したところで解決なんてしないだろうに
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