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今現在、僕はホールの端っこでグラス(未成年なのでオレンジジュース入り)を片手に先ほどの会話を思い返していた。別にたそがれているわけではない
「ふむ……」
『森羅に内緒で勝手に話すことに少し罪悪感を感じるが……まぁ話そう』
そう前置きした晃は、まるで今から怪談でもするような顔で語り始めた――顔が整っているのに恐いを通り越してキモい
『あいつはな、小学校の頃からあんな性格で。加えて家が金持ちってことでいじめの対象にされてたんだよ。男女問わず、成金がどうとか親の脛齧りとか』
『いじめかぁ……というか小学生って変に言語豊かだよね……で?』
『……その内、男子が暴力を振るうようになっていじめがどんどんエスカレートしていったんだ……情けない事にオレは見てることしか出来なかった……』
そこで自嘲するように鼻で笑う晃――表情は笑っているが、目が悲しい感情を表している。早々にイジメを止められなかったことを悔やんでいるのだろうか
『小5の時かな、森羅が体育館裏に連れてかれたことがあったんだ』
『誰かに告白でもされたの?』
『いや流れ的に違うだろそれ……オレは偶然大人数に引っ張れてく森羅を見たんだ。流石に無視できなくて後をつけてったんだ。それで……』
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