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「ああ……くそ痛ぇ」
全身ズタボロでぼろ雑巾のように成り果てた彼が、辛そうに呻く
「あ、大丈夫……じゃなさそうだな……」
彼は体育館の裏に連れていかれた私が殴られそうになったところを1人で助けに来てくれた
――ただ直後にけたぐりまわされたあげく数人がかりの愛と友情のバックドロップを食らっていたのだ。大丈夫なはずがない
「まぁ大丈夫ではないな……いやマジで死ぬかと思った……黒服さん達有り難う」
彼が言う黒服とは私のボディーガードのことだろう――いつもは目立って仕方が無いので遠目に警備させているのだが、突如「お嬢様Love」の文字と私のイラストが描かれた団扇を持って現れ、襲ってきた餓鬼共を追いかけ回した
「ま、お前が無事ならそれでいいか。じゃな、気ぃつけて帰れよ~」
そう言うと彼は立ち上がりふらふらとおぼつかない歩きで帰ろうとする
「あ……ま、待つのだ!」
そんな彼にまずは礼を言わなければと私は彼を呼び止めた
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