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1点差で迎えた9回裏
味方のエラーが絡み2アウト ランナー2、3塁
1打サヨナラのピンチ
緊迫する空気の中、マウンドの磯野は連投が続き体力はもう限界だ。
バッターは4番
磯野の球威は落ちている
中島「タイムお願いします!」
僕はマウンドの磯野にかけよる
中島「1塁があいてるから4番は歩かせよう」
磯野「勝負させてくれ」
中島「磯野の球威は落ちてるし5番は今日完璧に押さえてるんだ。敬遠して5番勝負にしよう」
磯野「中島…まだ準決勝だ。ここで打たれる様なら優勝何て出来やしない。俺を信じろ」
中島「………。分かった。」
僕は磯野を信じる。
ここまで一緒に戦って来たんだ
磯野が打たれる訳ない。
内角に直球でストライクを取った後、外角に一球外し、僕は磯野に変化球のサインを出した。
カキーン!!
審判「ファールボール!」
ポール際に切れて行ったボールと共に、球場内が溜め息で包まれる。
僕は外角に外す変化球のサインを出したが、磯野は首を振った。
疲れ果てた磯野が要求したのは直球のサイン
中島「お前の力を見せてくれ」
磯野の大きく腕を振り渾身の力で直球を投げた。
ズバーン!
審判「ストライク!バッタアウト!ゲームセッ」
花沢「磯野君…」
そして肩の痛みで磯野は決勝戦には出ず、惜しくも破れ僕達の中学の野球生活が終わった。
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