†―Prologue―†

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平和な国の象徴、日本。 人と物に溢れ、不自由な生活を知らない国民。 そんな平和な国のとある場所では、影がひっそりと怪しい笑みを浮かべていた。 これから起こるであろう…、 いや、自ら起こす大きな出来事に……。 とある大きな集会場。 電気の設備が不十分なはずではないのに、なぜか薄暗い部屋。 そこにはそれぞれの席の机にパソコンが設置され、パソコンの光が怪しい雰囲気をいっそう醸し出す。 様々な国の人間が、パソコンに食い入るように見つめていた。 すると、この会議での主催者だろうか……。 一人の男が前の壇上に立ち上がり、話し出した。 「皆様、お決まりでしょうか?」 その言葉に、パソコンの前に置いてあった紙とペンで他の人間は何かを書き込んでいた。 「書いた方からこちらの箱にお入れ下さい。」 そう言って持ってきた箱は銀色の…、例えるなら選挙の投票によく使われているあの頑丈そうな箱に似たものだった。
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