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午後20:30――……。
あれからずっと遊んでいた光輝は携帯を見ながら口を開いた。
『あ、そろそろ帰んねぇーと。母さん煩せぇーし…。』
すると雄介も口を開いた。
「そうだな。もうすぐ9時になるし、帰るか。」
そう言って光輝達は家に向かって一緒に帰り始めた。
『んじゃあ、俺こっちだから。じゃあな。』
そう言って光輝は微笑んだ。
「ああ。気をつけてな。」
雄介も光輝に微笑んだ。
『雄介もな。後でまたメールでもするわ。』
「わかったぁー。じゃあなぁーっ!」
そう言って雄介は手を振りながら光輝と別れていった。
光輝はしばらく見送り、自分も静かに歩き出した。
その時、ふと光輝は雄介の方へ振り返った。
見た先は少し暗かったが、雄介の背が目に入った。
光輝はほんの少しだけ嫌な予感がしたが、深く考えず、また家へと歩き出した。
その嫌な予感はすぐそこに…。
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