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そのあともずっと同じ場所で飲み続けていた。
気付けば日付が変わっていた。
別れ際、葉月さんと凜ちゃんとアドレスを交換した。
これで女同士でいつでも飲める。
「また飲もうね」
そう約束して別れた。
今日は本当に楽しかった。
帰って来て、零がベッドにダイブした。
めずらしい。少し飲みすぎたんだろうか。
「もう寝るよ」
一人でも飲み直そうかと思っていたけど、零に手招きされたから素直に寝ることにした。
「どうだった?彼女達の交流は」
「楽しかった。きっと次は女同士で飲みそう」
ベッドの中で、お互いした話しを教え合った。
零達はメンバーがメンバーだから半分以上が仕事の話しだったらしい。
「栞、俺もう寝そう」
零を見ると、すでに目を閉じていた。
あたしはおやすみとつぶやいて零の髪を撫でた。
次第に寝息が聞こえて来た。
零といると本当に幸せだ。
ここまで好きになれるとは思っていなかった。
また人を愛せたと思うと、あたしはなんだか複雑になった。
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