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「零君に言う?」 あたしの告白に亜希は驚いていた。 「うん。前から言うって言ってたじゃない」 「…そうだけど、急に改めて言われたら亜希だってビックリするよ」 亜希はそう言ってミルクティーを一口啜った。 「もし零に突き放されたら、あたしまた引っ越しだわ。順番間違っちゃった」 「んー。そっちの方向は考えたくないけど。ま、そうなったらしばらく亜希のところに来ればいいよ。零君を信用してないわけじゃないけど、絶対大丈夫だよなんて亜希は言えないからね」 亜希は厳しい顔つきで言った。 あたしのことをよく考えてくれているのがわかる。 「でも、急に決心するなんてどうしたの?」 「あぁ…」 あたしは葉月先生と再会したことを説明した。 葉月先生にお世話になっていた頃、亜希も何度か会ったことがあったのですぐに思い出したようだ。 「すごい偶然だね。その再会」 「心臓止まるかと思ったよ。予想もしてなかった」 「まぁ、栞が決心したきっかけはよくわかった。でも、ホントにいいの?」 .
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