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それからも幸せな日々が続いた。 彼はあたしに「愛してる」と言うようになった。 このまま彼と結婚して幸せな家庭を築きたい、あたしはそんなことをよく考えるようになった。 付き合って半年くらい経った頃、会う回数が急激に減った。 「異動が決まってね。新事業を展開するらしくて、いろいろ準備が忙しいんだ」 彼がそう言うのを、あたしは何の疑いもなく聞いていた。 彼が仕事が出来るのはよくわかっていたから。 そんな風にたまにしか会えない日が続いて一ヶ月ほど経ったときだった。 亜希があたしの部屋を訪ねて来た。 「どうしたの?そんな怖い顔して」 「あのね栞、眞鍋さん…結婚するらしいよ」 意味がわからなかった。 「誰と?」 そう聞くのが精一杯だった。 「前から付き合ってた人がいたみたい。眞鍋さんと仲がいい人が言ってたから、間違いないと思う」 信じられるわけがなかった。 亜希の話を聞いたあとも、あたしは彼と何回も会った。 だけど彼におかしいところなんて少しもなかった。 .
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