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彼はずっと変わらなかった。 だからあたしも前と変わらず彼のそばにいた。 だけど…突然変化は起きた。 「ここまでが、零と出会う少し前の話」 あたしはテーブルの上のアイスコーヒーを一口飲んだ。 氷が溶けて味が薄くなっていた。 「零、あたしね。あの人の子供を妊娠したの」 零があたしを驚いた顔で見つめた。 あたしはじっと零の目を見つめた。 「零と出会う半月前くらいに…気付いた。でも、その頃からもう眞鍋さんとは連絡は取れなくなっていた」 いつの間にか涙が溢れていた。 「何回も電話したけど拒否されてて…会いに行ってもいなくて…どうしていいかわかんなくて…」 零が痛々しいものを見ているみたいにあたしを見た。 辛そうな顔をしている。 「それから連絡の取れない日が続いて…ある日またマンションに行ったの。そしたら…彼がちょうど出て来たの。女の人と腕組んでた…それ見てあたし…もうダメだって思った…」 .
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