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あたしが妊娠できない体になったことは術後の検診ですぐにわかった。
「…リスクがあるって言われてたし、すぐには受け入れられないけど…これから…」
視界がぼやけた。
葉月先生の悲しそうな顔もすぐにわからなくなった。
「栞ちゃん…」
「事実を受け入れていけるようにがんばります…」
抱きしめられた感触がした。
葉月先生だ。
「先生、こんなあたしでも…ずっと一緒にいたいって思ってくれる人…いるかなぁ?」
「いるに決まってるでしょ。何人そういう子を見て来たと思ってるの。栞ちゃんにも、大事にしてくれる人が現れるから」
気休めでも、今のあたしには十分な言葉だった。
あの人を忘れようと思った。
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