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「上総で5位なら俺はもっと下だろうなーって結構諦めてたんだけど、気が変わった。本気でやってやろうと思って」
零の目つきが変わった。
「その大会で、どうしても勝ちたい人が出来た」
「え?」
あたしがよくわからないという顔をしていると、零が笑い出した。
そんなに変な顔をしたつもりはなかったのに。
「わかんない?」
「…全然」
「眞鍋透も出るんだよ。その大会に」
「え…」
零がその名前を出すとは思っていなかったので、あたしは少し驚いた。
あと、眞鍋さんもその大会に出ることはもっと驚いた。
「俺のほうがデキるっての、見せ付けてやりたくて。って、ただの自己満だけどな」
そう言って零は笑った。
「…彼女としては嬉しいけどね」
あたしは小声でそう言った。
それを聞いて零はやる気を出したのか、よしっと気合いを入れてまたパソコンと向き合った。
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