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零は楽しそうにそう言った。
視線があたしの…胸?のような気がしたので、あたしは顔ギリギリまでお湯に体を沈めた。
「今更警戒するなよ。もう全部見たんだから。こないだだって自分で足開いたじゃん」
「だっ、だからって…普通のときに見られるのは別よ」
零の発言に動揺しつつ、あたしは違う話題を探した。
するといきなり零に抱きしめられた。
「なっ、なに?」
「誕生日おめでとう」
零が耳元でそう囁いた。
浴室の時計を横目で見ると、0時を回っていた。
「今日中に帰りたかったのは、栞に一番におめでとうって言いたかったから…。うかうかしてたら亜希ちゃんに負けそうだしね」
「…ありがとう」
あたしが零の肩に手を回すと、零はより強くあたしを抱きしめた。
そして動けないのをいいことに、耳を甘噛みしてきた。
「やっ…」
「耳で反応するの、珍しいね」
いつもと違う反応を見せたせいか、零はおもしろがってあたしの耳を噛んだりなめたりした。
「やだっ…れっ、んっ…」
「かわいい…」
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