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「なんだろな。ボランティア団体の経営?仕切ってるんだよ。んでいろんな国を行き来してる。仕事は大変だけど、楽しんでやってるよ」
「へぇー、すごいんだね」
「だからなかなかこっちには帰ってこないんだけど、帰って来たときは会ってくれる?」
「もちろんだよ」
あたしは満面の笑みで答えた。
零を生んで、今まで育てて来た人達なんだから、会いたいに決まっている。
「…もうそろそろ出ようか」
零が腕時計に目を落として言った。
なんだかたくさん話をしていてあっという間に時間が過ぎた気がした。
「もう一軒行く?帰ってゴロゴロする?」
レストランの前であたし達は立ち止まって話をした。
「…ゴロゴロがいいな」
「了解」
零が手を挙げると、すぐにタクシーが止まった。
なんとなくあの雨の日とそれが重なった。
あの時会っていなかったら今はなかったんだと強く実感した。
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