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「アフリカ大陸のどこかじゃない」
司が笑いながら言った。
「タイより過酷かもな。赤道付近は特に」
上総もそれに乗る。
「っていうか、その前に行きたくねー」
「そんなに葉月先生と離れたくないの?」
あたしの言葉に章介は動揺していた。
それを見て上総と司は笑っていた。
「お前らだって同じだろ」
そんな風に焦る章介を、三人で笑った。
端から見たらいじめかも。
それからも話をしながら話をしながら仕事をした。
零の結果は、明日の午前中に発表されるらしい。
あたしは今からドキドキしていた。
零はその日、遅くに帰って来た。
「お疲れ様」
「ん」
「どうだった?」
「どうかな。部長はめちゃくちゃ褒めてくれたけど」
零が寄り掛かる。
「疲れたー…俺頑張った…」
あたしは零の頭を撫でた。
今までの零の頑張りはよくわかっているつもりだ。
正直、眞鍋さんのことはどうでもよくなっていた。
零の納得する結果ならそれでよかった。
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