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「授賞式?そんなことまでするの?」
その夜、零が今回の大会の授賞式の話をした。
今週末、有名な高級ホテルで大々的に行われるらしい。
「栞も一緒に来ない?」
「え?」
聞くと、パートナー同伴のパーティーを兼ねているらしい。
「そうなったら栞以外は考えられないし。あ…でも」
零は突然言うのをやめた。
「あの人も来ると思う。…無理はしなくていいから」
あの人が眞鍋さんのことを指しているのはすぐにわかった。
よくよく考えると、パートナー同伴ということは眞鍋さんと奥さんが二人でいるところを見てしまうかもしれない。
「…行く」
「大丈夫か?」
あたしは頷いた。
あの時は逃げてしまった。
だけど今のあたしには零がいる。
堂々としていたかった。
あの人の前でも。
それが出来ると思ったから。
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